充電の基礎 Wとは?
ネットで充電器を検索すると仕様に○○Wと書かれているのを見かけますが、そもそもWとは何でしょうか?小学校の理科の授業で聞いた気がするけど・・忘れた方もいると思います。急速充電の話の前にまずは簡単におさらいしましょう。
W [ワット:電力] = V [ボルト:電圧] × A [アンペア:電流]
W: 供給する(される)電気の量
V: 電気を押し出す力
A: 流れる電気の量
電力Wは電気を供給する量のことで充電速度の目安に使われます。大きな電力を供給できる充電器であれば、小さな供給の充電器より短時間で充電が可能ということです。
USB PDとは?
USB PDとは規格
USB PDとは、USB Power delivery(パワーデリバリー)の略で、USB端子を用いてパソコンやスマートフォンなどのデバイスを急速充電するための規格になります。
充電規格はUSB規格団体であるUSB-IFによって決められておりますが、QCやPowerIQのようにメーカ独自で決めている場合もあります。
USB-IFによって決められている充電規格を以下の通り表にまとめました。
USB充電規格 | 電力 | 電圧 | 電流 |
Default USB Power USB2.0 | 2.5W | 5V | 0.5A |
Default USB Power USB3.1 | 4.5W | 5V | 0.9A |
USB BC @DCP | 25W (最大) | 5V | 5A |
USB Type-C Current @1.5A | 7.5W | 5V | 1.5A |
USB Type-C Current @3.0A | 15W | 5V | 3A |
USB PD | 100W (最大) |
5V |
3A |
USB PDの特徴は2つ
①最大100Wまでの電力供給が可能
電力供給が増えるということは、充電も短時間で行えるようになるということです。
従来の充電規格は電圧が5Vのみのため、5W程度の電力しか供給できませんでしたした。USB-PDになることで5V・9V・15V・20Vの4電圧から設定できるようになり、最大100Wもの電力を供給できるようになりました。
ちなみに15Vは、5Vと並んでパソコンの周辺機器でよく使われる電圧で、20Vは一部のノートPCなどの電源などの電圧によく採用されています。
②双方向充電が可能
接続機器トータルの電源管理が可能になります。
たとえばPCのディスプレイをUSBで接続する場合、パソコンからディスプレイを充電するだけでなく、ディスプレイからパソコンへ充電することができるのです。
急速充電=USB PD対応バッテリー?
USB PD対応のバッテリーを購入するだけで急速充電ができるというわけではありません。条件が2つあります。満たさなくても充電はできますが、通常のUSB充電になってしまいます。
①両端がType-Cコネクタのケーブルを用意すること
②給電する側・される側のデバイスの両方がUSB PD対応であること。
注意して欲しいのは、端子がUSB Type-CだからといってUSB PDに対応しているデバイスとは限らないことです。
AUKEYの充電器がオススメ
今回私がご紹介するのはAUKEYの 「65W Omnia USB C 充電器 PA-B4」(5,980円)です。
おすすめのポイントは2つあります。
①ノートPCも充電可能
65Wと高出力なため、iPhoneやiPadだけでなく、新しいMacBook、Huawei Matebook、Mi Notebook AirといったノートPCも充電できます。
②純正の充電器よりコンパクト
とにかくコンパクトです。写真を見て頂くと純正のMacbook Airの充電器より小型です。しかもこのサイズ感でポートが2つもありますので、2台同時充電できるのもおすすめのポイントです。


高出力をキープしつつ、コンパクトになった理由は、USB充電器のスイッチ部分に従来のシリコン素材からGaN(窒素ガリウム)素材を採用することで、電力の損失が少ない高エネルギー効率の半導体を設計することができる上、発熱も低く抑えられるようになったためです。
GaN素材を採用した最大出力60W以上の2ポート充電器の中では最小&最軽量クラス(2020年4月のAUKEY調査)となります。
最後に
急速充電は充電器・ケーブル・端末デバイスの全てがUSB PDに対応することで実現できます。また、スマートフォンだけでなくノートPCも充電できる高出力の充電器となるとサイズも大きくなります。
今回ご紹介させて頂いたAUKEYのPDはノートPCが充電できる出力を持ちながらもサイズもコンパクトなのでかさばりません。ノートPCのお供に検討してはいかがでしょうか。